ドイツ人留学生マルテの『つながるまち歩き』7:自然の一部

下田の杜

自然の一部

自然と生き物が共生する環境、柏の自然の拠点、「下田の杜」(しただのもり)。人間も自然の一部だと実感させられる。440種類以上の植物、65種以上の鳥類、48種の蝶類、29種のトンボがここで生きています。日本の大切な文化の一つ、里山。自然と人間が持続可能な共生環境の象徴です。 今回は私と一緒に「下田の杜」の「楽集会」に参加して、鳥類を勉強して、そして里山の文化を自分の肌で経験しましょう。

優しい挨拶
「下田の杜」の地域に入ると優しいおじいちゃんが事務所まで道を教えてくださり、早すぎに着いた私が少し緊張します。事務所の建物に入ると、早速担当者の方が私のほうを見て、『マルテさんですか。どうぞお入りください』と言ってくれるだけで心が安心します。楽集会が始まる前なので、少しソファで座って、精神を整理します。カメラをカバンから取り出して、写真が撮れるようにします。そして、一人ひとりのメンバーが到着し、一人ひとりの優しい挨拶をいただくとやっぱり嬉しいです。『今日は微妙な天気だから楽集会は中です。畳だけど、床で座れる?』と心配して声をかけてくれ、私を隣の部屋に案内してくれます。座布団をもらって床に座り、皆さんが揃うことを待っています。思うより多くの人が集まり、「その外国人は誰だろう」と疑問に思う人もいると思います。メンバーが揃い次第、私が自己紹介をしてから、楽集会が始まります。その前は少し里山について説明します。

里山とは何だ
私の下手な説明よりも、環境省の丁寧な説明を引用させていただきたいと思います。ぜひ、読んでみてください: 「里地里山は、農地、ため池、樹林地、草原など多様な自然環境を有する地域です。相対的に自然性の高い奥山自然地域と人間活動が集中する都市地域との中間に位置し、国土の約4割を占めるといわれています。里地里山の環境は、長い歴史の中でさまざまな人間の働きかけを通じて形成されたものです。 里地里山は、食料や木材など自然資源の供給、良好な景観形成、水源かん養や国土保全、身近な自然とのふれあいの場、文化の伝承などの観点からも重要な役割を果たしています。また、さまざまな動植物の生息・生育場所となり、日本列島の自然を豊かにする役割も担ってきました。里地里山の生物多様性がもたらすさまざまな恵みは、国民共有の財産です。 我が国の里地里山における生物多様性は、地域の自然を活かした農林業等の営みや人々の暮らし、都市住民や企業・学校など多様な主体も巻き込んだ取組などを通じて保たれてきたものであり、こうした地域の主体的な取組が重要な役割を担っています。 今回の選定がきっかけとなり、里地里山への理解の促進や、各地域での取組の促進・拡大につながり、豊かな里地里山が地域の宝として次世代に引き継がれていくことが望まれます。」(引用先) 私が現在通っている東京大学にも里山の持続可能性について研究している学者が少なくはないです。今の世界は地球温暖化や大気汚染などの対策として持続可能性(サステナビリティ)が大きな課題になっています。

鳥撮り
さて、楽集会の話に戻ります。今回の楽集会は館内で行われ、テーマは「下田の杜」の鳥類です。天気がいい時に外の楽集会と実際の自然観察も多いらしいです。今回は鳥の種類:見た目、鳴き声などについて勉強します。全22ページの資料に「下田の杜」のすべての65種類の鳥の写真と説明が載っています。素敵な写真を撮った人は今日の楽集会の司会の田中さんです。「下田の杜」歴はすでに40年です。40年間鳥の観察をしてきた田中さんはさすがにすごい詳しいですね。

とりあえず、鳥をうまく観察するための必需品を紹介します。双眼鏡です! 双眼鏡を買いたいと思う人は色々考えなきゃいけないです。双眼鏡の説明を見ると、2つの数字が目立ちます。8X42か10X22とか色々な組み合わせがあります。左は倍率、右はレンズの有効径です。例えば、10の倍率で100メートル離れたものが10メートルの距離と同じように見えます。レンズの有効径が大きいほど、集まる光が多くなり、解像力と明るさが向上するけど、双眼鏡が重くなります。

カメラと同じく双眼鏡のピントも調整する必要があります。両目で見て調整するよりも、片目ずつを調整したほうがよく、『人間は聞き手の他に、効き目もあります』と田中さんが教えてくれます。手を半分まで握り、トンネルを作ります。頭から離れたところに両目を開いたまま、少し数メートルの遠い被写体が見えるようにします。片目だけを閉じます。被写体が見えなくなる目と、被写体が見える目があります。まだ被写体が見えるほうが効き目だそうです。

双眼鏡の話が少し長くなってしまいましたね。さて、本題に戻ります。楽集会のテーマは鳥類です。田中さんが「下田の杜」に観察した65種類の鳥、一匹一匹について説明して、鳥の特徴、性格などについても話し、鳥の鳴き声をCDからも流してくれます。単なる説明ではなく、鳥との出会いの面白い話もたくさん語る田中さんはよく皆さんを笑わせます。普段は鳥のことを細かく考えない私でも楽しめる、あっという間の時間です。

「下田の杜」の住民
楽集会が終わってから、「下田の杜」の外を案内してもらいます。綺麗な緑、大きい木々、たくさんの小さな生き物との出会いができるところです。虫が怖いと思う人なら少し厳しいかもしてないですね。私は別に虫が怖くないですが、血が甘いのか、子供の頃からよく蚊に刺されます。45分ぐらい外で歩くと10回以上刺されました。今日は半袖で行って、失敗しました。 下記は蜘蛛の拡大写真もありますので、蜘蛛嫌いな方は見ないほうがいいかもしれません。その前はかわいい蝶々の写真を見ましょう。

皆で「下田の杜」へ
学校の研修で行く小学生も、子供連れの家族も、「下田の杜」で自然と触り合う経験がたっぷりです。「下田の杜」は様々なアクティビティも開催しますので、ぜひ行く前にKamonへパンフレットも取りに来てください。

基本情報

URL:下田の杜里山フォーラム

場所:千葉県柏市 酒井根6丁目24 酒井根下田の森


掲載情報は2019年09月21日の取材時のものです。

掲載内容が変更になる場合もございます。あらかじめご了承ください。

取材・執筆・撮影:デットジェンス・マルテ

2012年から在日しているドイツ人留学生のマルテです。マルちゃんで大丈夫です。

麗澤大学を卒業して、今は東京大学の柏の葉キャンパスで研究しています。

柏の優しい人が大好きです。柏の色々な場所やイベントを取材して、さらに柏のこと好きになりました。
記事や写真を通して、柏の綺麗な自然と人々の活動を紹介して、他の人も柏のこと好きになることを願っています。

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かしわインフォメーションセンターは柏駅前にあり、誰もが気軽に立ち寄れるまちの情報拠点、「柏のまちのコンシェルジュ」として、柏市内を中心に近隣市町から千葉県各地の地域・観光情報のご案内と情報提供をしています。

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