ー 起業する ー
東京大学と大学院では都市デザインを学んでいました。大学の頃から柏の葉に通っていて、今も都内から手賀沼まで通勤しています。
大学院の演習プログラムで、僕たち学生グループと柏の地域の方でイベントを行ったことがキッカケとなり、学生が運営する「まちづくり団体・balloon」の活動を本格的にスタートしました。
大学院2年で就職活動を考えた時、当時「まちづくり」に携わっている企業はめずらしく、一般企業の就職先に「まちづくりの仕事」は見えませんでした。もともと起業したいという思いがありましたし、学生の頃から柏にフィールドを持って活動できていること、柏市役所から事業を依頼されたことなどがあり、「まちづくりを仕事にする」という覚悟を持って起業しました。
ー リサーチする ー
僕たちの仕事にはある特徴があります。それは「依頼を受けた時点では、何をするのかは未知数」だということ。
何に困っているのか、どんな新しいチャレンジをしたいと思っているか、案件ごとに徹底的にリサーチし、そこから地域の人や行政、企業、農家さん、それぞれが持つ課題について、アイデアを出していきます。
次は、プロジェクトのキーマンになる人を探します。「子育ての拠点を作りたい」「多世代交流拠点をつくりたい」など、キーマンの思いが強ければ強いほどプロジェクト内容を提案しやすくなります。「まちづくり」の専門家として地域の人の「これをしたい」という思いを実現するため、僕たちは力を注ぎます。
地域の人がやりたい事を受け止め、「面白いな」と思ってもらえる提案が一番の正解だと考えています。
ー 繋がる ー
仕事で出会う人が拡がるにつれて、こちらの農家さんと、あちらの商店を繋げると面白いのでは?ということも出てきます。
出会ってきた人や提案を自分の中にストックして、その中から一見関係のないもの同士を組み合わせることで、また新たな仕事が生まれます。
様々なプロジェクトに関わらせていただく中で実感したのが、柏の魅力の一つは「食が豊か」ということです。特に「野菜がとても美味しい」と思います。
『食』は暮らしの根幹だと思いますが、実は柏はそこが強い。市街地で東京からも近いうえに、生産地からも近い。飲食店も多く柏産の野菜を食べられるお店もあります。
生産者も消費者も近い所に集まっていて、地産地消にとても向いてると思います。
柏産の野菜を一度食べてもらえれば、その美味しさがわかるはずです。市民の方にもっと、柏産の野菜を食べてもらいたいですね。
色々な企画を通して働く中で、まだまだ柏の「食の魅力」が伝わり切っていないのでは?と感じます。僕の仕事として、これからも、柏の「食の魅力」を広められるよう頑張っていきたいと思っています。