南部エリア

「身近にある自然とそこを守る地域の住人の方々が、大切な財産です」

 

私の思う柏市南部の魅力とは、湧き水出る自然が住宅街の中に保全されていることですね。そのなかでも特に例として挙げたいのは柏市に残る貴重なカエル。

柏市南部には人間の米作りの形態が変わったことから姿を消してきた今では珍しいカエルがいるんです。薄い茶色の小さめのそのカエルの名前はニホンアカガエルと言います。

このニホンアカガエルの大繁殖地が残っているのは柏市南部の名戸ケ谷ビオトープ。この場所は湧き水からできる湿地を地域の方々が稲作を通して保全してる貴重な場所なんです。

私は長年柏市に住んでいながらこの場所を訪れたこともなかったので、このカエルの存在さえ知りませんでした。たぶん多くの人もいまだに知らないでしょう。自分が住んでるすぐ近くにこんな素晴らしい場所があったのかと訪れた時に強く感じました。

また同じように湧き水とそこの生き物が守らている場所は名戸ケ谷すぐ近くの増尾城趾や酒井根の下田の杜があります。どちらも湧き水が出る自然豊かな場所で初めて訪れた時の感動を忘れません。

これらの自然とそこを守る地域の住人の方々の存在が柏市南部の誇れる財産なんですよね。

これらの場所にはぜひ行ってみてほしいなー。

ファーム小川 小川幸夫

インタビューされた人

柏市出身

慶応大学 環境経済・農業経済

ファーム小川

小川
オガワ
幸夫
ユキオ
プロフィール

南増尾の農家「ファーム小川」代表。

慶應大学経済学部卒業後、農業機械メーカーを経て就農。

野菜と生き物の共生を追求した農業を展開し、完全無農薬栽培を実践。約1.5haの畑で100品目500品種の野菜と果樹を栽培し、市内の直売所やマルシェなどで販売をしている。

農業界の“ムシキング"と呼ばれるほど昆虫を愛し、日本ミツバチの保護にも取り組む。

2018年には著書『農薬に頼らずつくる 虫といっしょに家庭菜園』を発売。

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