柏ならではの、豊かな「農」を中心とした“まちづくり”を

―柏との出会いは、突然に! ―

 私が柏と関わりができたのは、「たまたま」です(笑)
都内に住んでいたのですが、友人に誘われて手賀沼に遊びに来たのがはじまりでした。来てみて、びっくり!都心から30km圏内の場所に農業エリアがあったこと。中でも水田があることに驚きました。

 私は、食に関する仕事をしているので、口に入る食べものはもちろん、生産者である農家さんに興味がありました。みなさん普段、自分で選んで買っているつもりでも、生産地からどういうルートで食卓に届いているのか気にしていない人が多いのでは?と考えていました。

 

―なぜ柏の農産物なのか? ―

 柏は、駅前には飲食店が多く少し離れると水田や畑があり、生産地も近い。こんな都市はめったにないのに、地元産野菜があることを知らなくて、大型スーパーで買っている人がほとんど。
 「新鮮な農産物と市民を繋げたい!」と、私の「農活」はスタートしました。

―「農活」スタート! ―

 柏市に引っ越してからは、かたっぱしから柏の農家さんに声をかけ、柏の農業の現状について飛び込みで勉強!それぞれの農家さんの個性やこだわり、魅力を知ることができて、とても楽しい勉強でした。

 いつの間にか「農業にめっちゃ詳しいヒト」として認定(笑)され、フードコーディネーターという仕事柄か、商品開発の依頼があり「道の駅しょうなん」で「柏の農産物の魅力を伝える」企画で商品開発をしました。苺やブルーベリーや梨の柏産の農産物を使ったソフトクリームは、毎回行列になるほど大人気で「かぶソフトクリーム」もその一つです。

 プロジェクトも一定の成果が出ましたが、「加工品ではなく、農産物を購入してもらいたい!」「農家さんとのコミュニケーションの場があれば、農産物の魅力が伝わるのでは!」と思い、つぎは「マルシェ」の計画をスタート。

 

ー「柏の野菜」と「買いたい人」を繋げるぞ!ー

 定期的に「マルシェ」を開催することで、あてにしてくれる人が増え、マルシェの商品を選んで買ってくれるようになりました。柏産の野菜や農家さんの魅力が少しずつ伝わり、そのうち「毎日買いに行けるようにしてほしい!」という声が上がるようになました。

  農家さんの販路を広げたい。という思いもあり、仕入れる飲食店の意見も聞き、調整しながら準備し、「ろじまる」の店舗をオープンすることになりました。

― まちのコミュニケーションの場所に―

 「ろじまる」の野菜や商品は、農家さんの畑に行ってお話をお伺いして仕入れています。お客さんに良いものを納得して買っていただけるよう、一番美味しい状態で食卓に並ぶタイミングを選んで販売。農家さんのキャラや、面白エピソードなど、お客さんとのお話はとても楽しいです。また、農家さんには、「美味しかったよ」「最近どれが売れているか」など、お客さんの反応も伝えています。
 柏のまちで気軽に寄れるスポットになれば、と思っています。
 前から柏に住んでいる人も、柏に引っ越してきたばかりの人も、「ろじまる」で「農」あるコミュニケーションを楽しんでくれればうれしいです。
 これからまた、「農」と「食」を広めるべく新しいプロジェクトを考えていくのが、とっても楽しみです!私の「農活」はまだまだ続いていきます!

路地裏で開催していたマルシェなので「ろじまる」という名前に

インタビューされた人

株式会社ろじまる

代表取締役社長

森脇
モリワキ
菜採
ナツミ
プロフィール

都内での活動を経て、柏市に移住。農業と街が近くにある柏の環境にほれこみ、「農と食を通じて柏の魅力を伝えたい」という想いから、地元農産物のPRに取り組んでいる。地元企業や農家、飲食店と連携し、柏の食材を使った商品開発にも取り組む。柏の駅前で農家と消費者がリアルに顔を合わせて野菜を買える場所が欲しい!という思いから「路地裏マルシェ」を立ち上げる。現在は柏駅東口に「農家から直接仕入れ」にこだわった地元野菜専門八百屋「柏のやさいろじまる」を創業し柏の農と食の魅力を伝えるべく奮闘中。