ー 柏の相撲 ー
柏の土俵は地元の幼児から大人まで、幅広い世代が稽古に参加できる、活気ある相撲場であります。稽古は強くなるだけではなく、人間として何が大切なのかを学ぶ場でもあります。
礼儀作法、相手を思う「思いやる心」、試合を通じて多くの人に支えられているという「感謝の気持ち」を育みながら「生きる力」を持てるよう、稽古に取り組んでいます。
相撲に取り組む子供にも恵まれ、数多くの卒業生が大相撲で活躍しこれまでに力士を20人弱、そのうち幕内力士を6人輩出しました。
まさしく今、大相撲の世界で「柏旋風」がおきています。
約700名いる力士の中で約40名にしか与えられない「関取」(幕内・三役)の地位。この関取の中に柏の土俵で育った力士が大活躍してます。
麒麟児以来、45年ぶりに関脇に昇進した関脇隆の勝(西原中出身)、関取最年少の琴勝峰(松葉中出身)や琴ノ若、豊昇龍。柏市民が相撲を詳しく知らなくても、テレビの中で「柏市出身」と聞けば、皆がテレビに振り向く。相撲は「やる」だけでなく「見る」だけでも、まるで選手(力士)と同じ土俵にたち、自分が戦っている気分になる。ましては「柏市出身」と聞こえれば尚更であります。
核家族化と共働きの世帯が増加し、家族のコミュニケーションが減少した日本の生活。今回のコロナウィルスは日本に限らず、世界に大きな影響を及ぼした。しかし、その反面、行動が制限される中、家にいる時間、家族の時間は多くなり、家族でテレビを見る時間ははるかに増え、暗いニュースばかりが流れるこのご時世に、土俵上で柏市出身力士が戦う姿は柏市民に大きなエネルギーと希望を与えてます。
相撲は長い歴史をもち、戦後の日本に元気を与え、「国技」とよばれる程の日本のシンボルである。しかし、「土俵」がある地域は千葉県内では指で数えれる程しかない。ここであげた力士は、この街に土俵があったからこそ、相撲と出会えた。いま、大相撲では「世代交代」の流れが来つつある。その中心に立っているのがまさしく「柏の土俵で育った力士」です。大相撲の新しい時代を切り開くとともに、「柏市出身 〇〇関 幕内初優勝!!」と聞こえる日もそう、そう遠くないはず。