子どもたちの未来へつなぐ

ー はじまり ー

 鎌ヶ谷出身・鎌ヶ谷在住です。柏へは学生の時に駅前の塾に通っていました。新しくオープンしたお店や美味しい飲食店が多く、大学生の頃から友だちとごはんに来ていたので、とても親しみがある街です。

 柏の葉キャンパへは、学生時代に「KOIL」をみつけて通い始めて、現在は、ららぽーと柏の葉北館にある、まちの健康研究所「あ・し・た」という場所で、週に1度「あおぞらルーム」を運営しています。

 なぜか、子どものときから「人のために何かしたい」という思いがありました。

 二分の一成人式の時には「バレリーナになってお金を稼いだら、世界の困っている子どものため寄付をしたい」とスピーチしたことも。また『国境なき医師団』に憧れていたこともあります。医療にも興味があったので、高校では理系クラスに進み薬学部を目指していましたが、大学進学のとき、あらためて自分が本当にやりたいことは何だろう?と考えました。

 心の中にはずっと「子どものために何かしたい」という気持ちがあることに気が付き進路変更して「社会福祉」が学べる大学に進学しました。

 大学の授業で、難民キャンプで暮らす青年のインタビュー映像を見た時、現地の子どもから「今の自分は何も持っていないけど、受けた教育を大切にして、これからも頑張っていきたいと思っている」という言葉が印象的で、教育というのは、その人の未来にとってとても大切なのだと感じました。

 大学3年生のとき就職活動をはじめていたのですが、すでに心の中では子どもたちすべてに開かれた学習の場」をつくりたいと思っていたので、就職活動をやめて在学中に起業することにしました。また、専門的な知識を身につけた上で子どもと接するべきだと思い、保育士の資格もとりました。

ー 開かれた場所 ー

 私が思い描く「子どもの居場所」のイメージに一番ピッタリだったのが「駄菓子屋さん」でした。「学校でも塾でもなく駄菓子屋さんのようにふらっと立ち寄れる」自由でオープンな場所にしたかったのです。

 だんだんと、事業に共感してくれる方々がサポートしてくれるようになりました。地域の小学校の卒業生や、ケアマネージャーを目指している若者、外国人留学生がボランティアで参加してくれています。

 この「あおぞらルーム」は、放課後の好きな時間に来て、好きなことをして過ごせる場所。宿題をやっても良いし、遊んでも良い。何もしたくなければ、何もしなくても良いです。クラス分けやカリキュラム分けのないオープンスペースで、学校や年齢、生活環境や立場が違っていても、楽しく過ごせる場所にしたいと思っています。

 新たな活動では、ルームの枠を飛び出し、地元の企業や地域のプレーヤーの方々と繋がるプロジェクトもはじめています。

 子どもたちが地域の人々とコミュニケーションをとりながら体験する。こんな経験も学びのひとつだと思っています。子どもたちにとって将来大切な宝物になるよう工夫しながら、これからも運営していきたいと思っています。

インタビューされた人

2000年3月27日生まれ

千葉県鎌ケ谷市在住。だが柏市には何かとご縁があり、小さい頃から慣れ親しんだまち。

明治学院大学社会学部社会福祉学科卒業

矢代
ヤシロ
萌香
モエカ
プロフィール

社会人になり、職場が近い10年来の友人と柏駅周辺のご飯屋さんを開拓中。
甘いものが大好き。毎食後に糖分補給。
へたっぴだけど身体を動かすことが最高のリフレッシュ。
大学では社会福祉を専攻。
大学での授業やたくさんの子どもたちと関わる中で、子どもの学びに携わる仕事がしたいという想いを抱く。
「胸がときめく瞬間」こそが子どもたちの学びへの第一歩と信じ、その最初の小さなきっかけ作りに挑戦中。