柏駅から常磐線快速で一駅5分で行ける我孫子市。
都内からも電車のアクセスが良い我孫子市は、かつて手賀沼を望む高台に著名な作家や時代の先駆者が別荘を持っていました。
秋晴れの中、文豪ゆかりの地を巡ります。
我孫子駅からスタート!
まずは、我孫子駅から徒歩1分ほどの我孫子インフォメーションセンター(通称 アビシルベ)により、お出かけ情報を収集します。
ここには、我孫子市のお出かけに役立つパンフレットや、お土産品、近隣市の情報も置いています。地元で人気の美味しいお店もご紹介いただけますよ。
今回の、「我孫子めぐり」はアビシルベで販売されている「3館共通券」というチケットを利用します。このチケット1枚(500円)を購入すると「杉村楚人冠記念館」「白樺文学館」「鳥の博物館」の3つの施設に入館できます。
ちなみに、各館それぞれ入館料は、1館/300円(一般)なので、合計400円もお得になります。
【我孫子インフォメーション(通称:アビシルベ)】
住所:我孫子市本町2丁目1番10号
TEL:04-7100-0014
開館時間:9:00-18:00
定休日:12月29日~翌1月3日
【杉村楚人冠記念館】
杉村 楚人冠(すぎむら そじんかん)は明治末期から昭和前期に、東京朝日新聞社で活躍したジャーナリストです。
我孫子の手賀沼の風光を好み、別荘を構えました。
関東大震災で子どもを失う不幸に遭ったのをきっかけに大正13年(1924年)に一家で移住し、
昭和20年(1945年)に息を引き取るまで、この地で暮らしました。
玄関を入ってすぐに「サロン(応接間)」があります。
嘉納治五郎や我孫子町長など、町の有力者との懇談や、暖炉に火を焚いてくつろぐ際などに使用されていました。
日差しがさんさんと降り注ぐサンルームを抜けて進むと、楚人冠の書斎があります。
友人への手紙を記したり、我孫子での生活を綴った『湖畔吟』などの執筆を行なっていた場です。
杉村楚人冠記念館では、タブレットを使用した無料の音声ガイドもあります。ご来館の際にはぜひ、ご活用ください。
【杉村楚人冠記念館】
住所:我孫子市緑2の5の5
TEL:04-7187-1131
開館時間:9:00~16:30(入館は16:00まで)
定休日:毎週月曜日(月曜が休日の場合は直後の平日)
HP:https://www.city.abiko.chiba.jp/event/shiseki_bunkazai/sugimurasojinkan/index.html
※解説は要事前申込
著名人や文豪たちが、それぞれの別荘を行き来して親交を深めた「ハケの道」を通って、白樺文学館へ向かいます。
「白樺派」とは日本近代文学の一派で、明治43年(1910年)創刊の雑誌『白樺』を中心にして活躍した、作家や美術家の人々です。
大正初期、手賀沼の北岸のこの辺りには、白樺派の文人や美術家たちが、相次いで移住してきました。嘉納治五郎・柳宗悦・志賀直哉・武者小路実篤など、手賀沼の美しい自然からエネルギーを受け、この地で創作活動を大きく発展させました。
この「白樺文学館」は、白樺文人たちの活動を広く次世代に伝えるため建設された施設です。
館内には、ゆかりの展示品や、より深く知ることができる企画展なども開催されています。
ミュージアムショップなどもあり、記念にグッズを買うのもいいかもしれません。
【白樺文学館】
住所:我孫子市緑2-11-8
TEL:04-7185-2192
開館時間:9:30~16:30(入館は16:00まで)
定休日:毎週月曜日(月曜が休日の場合は直後の平日)年末年始(12月29日から1月3日)
HP:https://www.city.abiko.chiba.jp/event/shiseki_bunkazai/shirakaba/index.html
※解説は要事前申込
【志賀直哉邸跡】
白樺文学館から徒歩1分の所にあります。
志賀直哉が我孫子で暮らしていたのは、大正4年(1915年)から大正12年(1923年)まで。
その間「城の崎にて」、「和解」、「小僧の神様」、「暗夜行路」など、数々の素晴らしい小説が執筆されました。
【志賀直哉邸跡書斎公開時間】
公開時間:10:00~14:00
※白樺文学館の開館日に準じる。
※荒天の場合は開放しません。
そろそろお昼にしようと思います。
アビシルベでおすすめしていただいた、地元で評判のお店へ行きましょう!
アンティーク調の店内は、落ち着いた雰囲気でゆったりと過ごすことができます。
平日のお昼でしたが、続々とご予約のお客様がいらっしゃいました。
ランチメニューは、月毎に季節のメニューが楽しめます。
「秋刀魚とあらごしトマトソース」「かぼちゃの温かいスープ」のセットにしました。
プラス500円で、前菜をオードブルの盛り合わせに変更して、ランチをゆっくり楽しんだり、ディナーのアラカルトでいろいろなお料理を頼んだり、ぜいたくな時間の使い方もできるお店だと思います。
【トラットリア キタッラ】
住所:我孫子市寿2-25-30-104
TEL:04-7184-5018
営業時間:火〜土 11:00-15:00/17:00-22:00 日 11:00-15:00
定休日:月曜日※臨時休業あり
SNS:https://www.instagram.com/trattoriachitarra/
次は、旧村川別荘へ向かいます。
親子二代にわたる西洋古代史学者、村川堅固が建設し堅太郎が守った別荘です。
父、堅固が建設した際、庭には多くの松が生えていましたが、松枯れの被害にあってしまい、息子の堅太郎が竹を植えなおしたそうです。
母屋から見える竹林は青々として、まるで絵画の世界のようで心休まります。
秋は紅葉も見ごろなので、ぜひ日本の四季をお楽しみください。
【旧村川別荘】
住所:我孫子市寿2丁目27-9
TEL04-7185-1583(歴史文化財係)(平日のみ)
開館時間:9:00~16:00(入場は15:30まで)
定休日:毎週月曜日(月曜が休日の場合は直後の平日)年末年始(12/29~1/3)
旧村川別荘から、表通りへ出て「鳥の博物館」へ向かいます。
【我孫子市 鳥の博物館】
我孫子市鳥の博物館は、人と鳥の共存をめざして (Harmony among Birds and People!)をテーマに、日本初の鳥だけを扱った博物館として、1990年5月に開館しました。
この日は、学芸員の方に解説をしていただきながら、見学しました。
※解説は事前申込が必要となります。(申し込み先:我孫子市 鳥の博物館 04-7185-2212)
3階建ての建物の2階、3階部分が展示スペースとなっています。
中でも、圧巻なのが3階部分の鳥を分類群ごとに展示したスペース。
およそ270点の鳥が展示されており、タカの仲間にはどんな鳥がいるのか等、視覚的に理解できるようになっています。
学芸員さんのお話では科学の進歩と共に、新たな発見やこれまでの学説が覆ることもあるそうです。
次回訪れた時に、新たな事実が判明しているかも…思うと、ワクワクしますね。
【我孫子市 鳥の博物館】※2023/11/6(月)~2024/3/31(日)設備工事のため休館中です。
住所:我孫子市高野山234番地3号
TEL:04-7185-2212
開館時間:9:30~16:30 ※最終入館 16:00まで
休館日:毎週月曜日(月曜が休日の場合は直後の平日)年末年始(12月29日から1月4日)館内整理日
HP:https://www.city.abiko.chiba.jp/bird-mus/
最後に、我孫子ならではのお土産を買って我孫子駅に戻ります。
「あびこ農産物直売所あびこん」さんは、手賀沼親水広場内の「水の館」内にあります。
我孫子市内の農家さんが丹精込めて作った、安心・安全・新鮮な旬の農産物と地元農産物を使ったこだわりの加工品を販売しています。
お惣菜や、デザートにも力を入れていて、施設内に調理場を設け、生地から手作りの焼きたてのピザや、炊き立てのご飯でつくるおにぎりが人気です。
「あびこ農産物直売所あびこん」さんが入っている施設は、手賀沼親水広場内にある「水の館」の中にあり、レストラン「旬菜厨房米舞亭」や、「プラネタリウム」や手賀沼が一望できる「展望台」も併設しています。
【あびこ農産物直売所あびこん】
住所:我孫子市高野山新田193
TEL:04-7168-0821
営業時間:9:30~18:00(3/21-10/31)
9:30~17:30(11/1-3/20)
定休日:第4水曜日(12月を除く・第4水曜日が祝日の場合は第3水曜日)年末年始(12月31日から1月4日)
併設のレストラン「旬菜厨房 米舞亭」さんでは、我孫子産のお野菜やお米を使った定食がいただけます。天気の良い日は外のテラス席で、食べるのも気持ちが良さそうですね。
今回の「まち旅 我孫子めぐり」のご案内はここまでです。いかがでしたでしょうか?
手賀沼のほとりの、自然豊かな環境に魅せられ集まってきた白樺派の人々。彼らにとって我孫子がどういう場所だったのか、また彼らが創り出した文化や芸術の軌跡を感じ、我孫子の魅力を発見!していただけたらと思います。
まだまだ歩きたい方は駅までのんびり歩いても良いですし、お買いものを沢山した方は、我孫子駅までバスで戻ることもできますよ。
(参考:阪東バスhttps://www.bandobus.co.jp/)
取材協力:我孫子インフォメーションセンター(アビシルベ)
我孫子市教育委員会 生涯学習部 文化・スポーツ課
我孫子市役所 商業観光課