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自然

大井の遺跡・文化・自然めぐり[後編]大井郷に平将門の面影を訪ねて

尾牧
オマキ
武男
タケオ
プロフィール詳細

大井散策、前半までいかがでしたか? 古代ロマンと自然たっぷりでしょう?
後半は、いよいよ、大井香取神社のすぐ横にある福満寺からご案内します。
将門の時代、さらに古い時代まで、タイムスリップするような気分になれますよ!

〈ナビゲーター〉
尾牧 武男
〈同行人〉
大渡 英子

からスタート
Morning Start
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夕方からスタート
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Night Start
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Night Start

福満寺から
スタート!

Start
1
11:00

福満寺

福満寺は垣武天皇の御世(781 ~ 806 年)に建てられた天台宗のお寺です。この鐘楼堂は、手賀沼周辺の景勝の地を選んだ「手賀沼八景」のひとつで、「大井の晩鐘」とよばれています。近江三井寺の「三井の晩鐘」の写しになります。

住所 柏市大井 1708
電話番号 04-7191-1469

本堂右手にある講堂には、次に行く大井東山遺跡の出土品や谷津の辺田(やつのへた)の墓地から出土した武蔵式板碑なども展示されているんですよ。
境内には見どころがたくさんあるので楽しんでくださいね。
ホトトギスの花。紫色の斑点が鳥のホトトギスの胸毛の模様に似ていることから、この名前がついているんですね。
かしわ七福神の布袋尊(ほていそん)です。七福神めぐりをする際にはぜひ御朱印をもらってください。
御朱印の絵を描いたのは、柏在住の画家・長縄えい子さんですよ。

准四国八十八カ所。各堂の下に四国霊場の砂があるんですよ。檀家の方々の協力で完成したそうです。右手の階段の下に、水戸光圀の隠密として活躍した日暮玄蕃(ひぐらしげんば)の墓もありますよ。

本殿裏手にある車ノ前の鏡井戸に行きます。ちなみに、将門の正妻は「君の御前」、第二夫人が「桔梗の前」。
桔梗の前は将門を裏切ったということで、岩井地区などでは今でも桔梗の花を植えないそうです。
え︖ 私には何人いるのかって︖ 数えられないですよ。いえいえ、家内一筋っていうことです︕
鏡井戸には、車ノ前が朝夕鏡の代わりに使ったという伝説があります。
美人に映っていますか︖

福満寺~東山霊園

徒歩 3 分

距離 250m

福満寺から3分ほど歩いたところに、東山霊園があります。霊園として整地する前は、大井東山遺跡といわれ、この図のように、弥生時代から平安時代にかけての住居跡群が発掘されたところです。

出典︓歴史ガイドかしわ(2007 年 柏市教育委員会)
住所 柏市大井 2044-1

郷土資料展示室を
思い出してください︕
 ここから出土された奈良三彩の小壺(写真右)が
展示されていましたね。

東山霊園~阿弥陀様板碑

徒歩 7分

距離 550m

2
12:00

阿弥陀様板碑

こちらも福満寺の境外地です。186 センチの石製の供養塔で、現在は阿弥陀堂にまつられ保護されています。鎌倉時代中期から末期のものと考えられていて、当時の人々の信仰・風俗がうかがえる貴重な資料なんですよ。本日最後の市の指定文化財です︕

住所 柏市大井 2207-2

阿弥陀様板碑~船戸古墳群

徒歩 5分

距離 350m

3
12:15

船戸古墳群

船戸古墳群からは 40 基ほどの古墳が発見されています。群集墳は古墳時代後期の特徴で、集落の墓と考えられているんです。柏市内で一番古い「北ノ作 1・2 号墳」とは対照的ですね。ちなみに、郷土資料展示室にあったものは、ここから 10 分離れた「鰻正」さんの裏手にかつてあった 37 号墳のものです。今は更地になっていますが、馬具や装飾品がたくさん出土されたんですよ。

古墳群のなかでもここ北東部は密集率が高く、現在は手賀沼里山クラブが環境保全活動をしているので、クラブの活動日は一般の人も活動地内を案内してもらえますよ。(通常は私有地につき立ち入り禁止です。)
手前に見えるのが前方後円墳です。キンラン、シュンランなど、季節によって、様々な種類のランを見ることができるのも魅力ですね。
手賀沼里山クラブ HP

船戸古墳群は手賀沼を一望する南側台地に広がっているんですね。
この辺りでは、明治中期から昭和初期にかけて、天然氷が作られていたんです。
この製氷事業は「氷冷舎(ひょうれいしゃ)」といって、当時、我孫子に在住していた文豪・志賀直哉の名作『和解』にも描かれているんですよ。
では、ここから「手賀沼自然ふれあい緑道」を通って、ゴールの「道の駅しょうなん」まで歩いていきますが、道沿いにある石碑にもぜひ注目してください。
歴史ロマンをかきたてられるような伝説ばかりですよ。

船戸古墳群~手賀沼ふれあい緑道の石碑(鼻喰い田)

徒歩 11分

距離 850m

この辺りの田んぼは「鼻喰い田」とよばれているんです。
昔、追華(おっけ)城主と戸張城主が、一騎打ちとなったとき、この田んぼに落ちていき、相手の鼻に食いついたという伝説が残っているんですよ。

鼻喰い田~黄金の亀

徒歩 11分

距離 900m

「黄金の亀」。昔から漁師の間で、沼の深いところに「浦方の亀」とよばれる黄金の亀がすんでいると伝えられていたのですが、昭和 3 年、実際に黄金の亀が農家の庭先で発見されたんですよ。

黄金の亀~日女若ものがたり

徒歩 3分

距離 220m

箕輪城の美しくも哀しい女城主の伝奇「日女若ものがたり」の石碑です。
さあ、「道の駅しょうなん」はもうすぐですよ︕

手賀沼ふれあい緑道の石碑(日女若ものがたり)~道の駅しょうなん

徒歩 7分

距離 550m

4
13:00

道の駅しょうなん

ゴールの「道の駅しょうなん」に着きました︕ 農産物直営所やレストラン「Viaggio」、レンタサイクルがあって、手賀沼周辺観光の拠点として利用者も多いんですよ。さあ、今日は、隣接する「野菜レストランSHONAN」で、地元の野菜をたっぷり楽しめるランチとしましょう︕

今日は盛りだくさんだったでしょう︖ 将門伝説については、岩井には将門神社、藤ヶ谷の持法院には将門の慰霊碑もありますので、こちらも別の機会にぜひ行ってみてください。
え︖ このゼリーお替わりできるの、大渡さん︕︖

お帰りは、「道の駅沼南前」から「我孫子駅行」のバスが便利です(所要時間13分)。
時間帯によっては、「道の駅沼南入口」から「柏駅東口行」のバスもあります(所要時間36分)。
また、日曜・祝日は柏駅西口への無料シャトルバスも出ています。

詳細はこちら↓
道の駅しょうなんへの行きかた(道の駅しょうなんホームページより)

5

Goal !

この記事を書いた人

尾牧
オマキ
武男
タケオ
プロフィール

1945 年東京生まれ。
柏市 50 年在住。
銀行勤務をへて、退職後は「かしわ環境ステーション」など市民活動に従事。
山野草・歴史好き。

同行人

大渡 英子
かしわ宮沢賢治の会」会長
「藤ヶ谷ハーブ薬草園」会員
自然が好き、手作りが好き。