TribalCacaoのチョコっと話 8:差別化と表現の難しさと一年の締めくくり

柏マニアNo.
6
橋本
はしもと
直樹
なおき

Tribal Cacao

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こんにちは、トライバルカカオ橋本です。早いもので今年ももう残り1か月ですね。今年は、未だ収まらぬコロナ禍で慌ただしくしてるうちにあっという間に過ぎてしまったような印象でした。来年は落ち着いたいい年になりますように祈っています。

今年は来店されるお客様が少なくなる事から伝える事を重視してお店で情報発信を行っていたと思います。例えば、このようなテイストのグラフを作ったりしていました。

良く見ると、味の表現におよそチョコレートらしからぬフルーツの味の表現などがあります。カカオはフルーツなんです。と言っても2年でやっとそこまで驚かれなくなったかな?でも、まだまだだな。と感じています。


今日、チョコレートは世界中でスーパー、コンビニなどで手に入る非常にありふれたものですが、それら市販品との違いを明確に示すことは正直いつも苦労しています。

例えば、最近流行の高級食パンでは、価格も通常の5倍などで販売しているものも多々あります。一袋200円のものが1000円など。食感や小麦の香りや原材料をアピールするところが多いと思います。

主食であるパンをどうやったら5倍の価値を感じて貰えるのか?お米やお酒や衣料品なども自分の扱っている商品を手にするとどのような得があるのかということをアピール、分かりやすく伝える必要があります。その点、食べ物は直感的に分かりやすいもので楽なのですが…価値判断に特別なものが求められていると感じます。

大きい・量があるのも幸せには違いないですが…(笑)

そこで、判断の基準の一つになる美味しさが自分の扱っている商品では何処がポイントになるのか?など考える必要があります。

ひと口に美味しさと言っても違うポイントがあると思います。お米では旨味や米粒、パンでは小麦の香りなどなど、それぞれの美味しい基準があると思います。判断の基準になる感覚では、要素的に好ましい香りや旨味、触感など感覚器によって感じたものが主だと思います。香りがいい。食感が良い。臭みがない。

何かが優れていたり、欠点が少ないところを褒めたり。また、比較対象としてその人自身が今までに味わってきた対象物の味の記憶があります。人それぞれに持っているバックグラウンドが違うので、何を持って美味しい価値があるとするのかはあまりに抽象的で非常に難しいところです。

評価するにあたり、そのものらしさというのも重要だと考えて居ます。純粋さとでもいうのでしょうか?これもまた本道から外れないという意味では大事だと思います。これは逸脱しないという意味でも心掛けていることなのですが、評価が前述の各々の価値基準によるものとすると、チョコレートは未だチョコレートらしい味から離れると評価が難しくなるということです。チョコレートがカカオ豆から作られているということが少しずつ認知度が高まってきてるのを感じますが、カカオらしい味というのもやはり皆さんそれぞれイメージするのは市販品のハイローストの高カカオチョコレートから来ているように感じます。

これは、今までチョコレートが一般的に小規模で作られることが無く、原材料の姿を想像するのが難しいものだったから仕方が無いことだと考えます

その点、パンは小麦や酵母などを用いて国内での栽培が可能で身近なものから姿を変えたもので創造するに易いと言えるでしょう。
評価の基準となる要素を見極めながら、それに加えて材料の安心性や取組などを伝え、より安心して購入し楽しんでいただけるような、そして、良いものが評価されて関わる人みんなが幸せになれるような。そんな商売をしたいと思います。


トライバルカカオの取組の一例

TEAM CACAO:信頼できるサプライヤーよりトレーサビリティのある情報の提供をいただき、その発信に努めています。

カカオの産地の情報の発信

図 1  TEAM CACAO 立花商店(株) ガーナパートナー
(画像引用元:http://team-cacao.com/supplier/ghana/)

図 2  TEAM CACAO 立花商店(株) インド豆
(画像引用元:http://team-cacao.com/supplier/india/)



地元事業者とのコラボ

こまいぬブルワリー柏ビールのビール粕×カカオ



テレビなどでの情報発信



東京都高円寺の小杉湯さんでのコラボ風呂

トライバルカカオの考えるSDGsとか来年は謳ってると思います。街づくりや世界規模で~とか言うと偉そうで嫌なのですが。一人一人が世の中良くしたいと思って行動する意識と気運を継続するってのが大事かなとか思います。それでは、皆様よいお年を。

この記事を書いた人

1991年生まれ

Tribal Cacao

橋本
はしもと
直樹
なおき
プロフィール

1991年生まれ。若い頃から一人で柏のバーや飲食店を回るのが趣味。理系の大学に通いながら、様々な国と地方、国内地域を巡り都内のチョコレートショップで1年半の修行の後、2018年10月から柏市でカカオ豆からチョコレートを作るお店(TribalCacao)をオープン。


高校の頃には山岳部で自然大好き人間。

参考サイト

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