シェアする暮らしで人生は豊かになる10:新しい絆家シェアハウス、始まります。

柏マニアNo.
8
平岡
ひらおか
雅史
まさし

絆家シェアハウス

プロフィール詳細

ありがとう、コミュニティマネージャー。

絆家では、今から4年前に絆家の大切にする想いを伝える形としてコミュニティマネージャー制度がスタートしました。
そのきっかけは、絆家シェアハウスが増えるごとに感じた、コミュニティ作りの難しさからでした。1つのハウスでコミュニティを作ることと、複数のハウスでコミュニティを作ることは、同じようで違う。簡単なようでとても難しい。絆家シェアハウスが大きくなるごとに感じたのは、そんなことでした。

私たち絆家シェアハウスは、「コミュニティがあるシェアハウス」を謳っていて、それを言葉だけではなく、ちゃんとコミュニティのカタチとすることを大切にしたいと思っています。でも、当時は本当に何もわからないところからスタートしました。

たくさん人が集まったとしても、勝手にコミュニティが作られるわけではないこと。

(誰もいないリビングは、やっぱりさみしい。)
(みんなで集まるリビングは、やっぱり暖かい。)

どうやらシェアハウスの居心地の良さは、リビングの雰囲気で決まること。何やらご飯会をたくさん開催していると、みんなが自然に仲良くなっていきやすいこと。食卓を囲む時間は、それぞれの信頼関係に比例すること。

共通の目的を持って一緒に何か取り組むことで、より関係性が深まること。
(合同イベント・廃校合宿の写真)

入居者同士、清掃やマナー、ルールの共通認識度が高いほど家に対しての安心感が生まれること。

(私物の置き忘れがないスペースが、やっぱり気持ちが良い。)

元々運営者みんながシェアハウス暮らしだったので、「どうしたら心地よいシェア生活を送ることが出来るのか」については、自分たちの実体験を通して、そして試行錯誤を繰り返す中で、絆家らしいアットホームなコミュニティが安定して確立されてきました。 

そして居心地の良いコミュニティ作りについて、なんとなくこんなカタチかなあ。と見えてきたとき、次に飛び込んできたのは「自分たち(運営者)がいない場所で、どうしたら居心地の良いコミュニティが作られるのか」でした。
 

私たち運営者がいないと盛り上がらないコミュニティは、みんなにとって良いコミュニティとはちょっと違う。そうだ!私たちと同じ想いを持ってシェアハウスで暮らすことが大好きで、みんなのために何かしたい。という想いに溢れていて、「シェアハウス作り」に関心のあるメンバーと一緒にコミュニティ作りについて考えよう。各ハウスに一人、そんな想いを持った人がいたら、きっと居心地の良いコミュニティがどのハウスでも作られるのかも!そんな風な想いからスタートしたのが、「コミュニティマネージャー制度」です。

今までハウスの中心として、コミュニティマネージャーを担ってくれていたメンバーは本当に魅力的な人ばかりで、自分の暮らすシェアハウスメンバーのことを大切に想い、手を差し伸べて、時に雰囲気を盛り上げて、どうしたらもっとみんなが居心地良い暮らしが出来るのかなということを、一緒にたくさんたくさん考えてきてくれました。コミュニティマネージャーのみんなには感謝しかありません。みんなが絆家シェアハウスに出会ってくれて、見つけてくれて、本当に感謝しています。

なぜ廃止?改めてコミュニティ作りについて考えた3つのこと

『そんなコミュニティマネージャー制度ですが、2021年に廃止することとなりました。』
『どうして?もうコミュニティはどうでもいいの?今までと変わっちゃうの?』


いえ、違います。今まで以上の暖かさと居心地の良さを作りたくて、そしてここで暮らすみんなが主役で、みんな自分の居場所となるようなコミュニティシェアハウスでありたいから、コミュニティマネージャー制度を廃止することを決めました。

それは今まで一緒にハウス運営を考えてきたコミュニティマネージャーからヒントや気づきをもらいました。一緒に対話を重ねる中で、コミュニティマネージャー自身「ここのハウスが大好きで、何かみんなの為にしたい」という想いが強くあるのと同時に、「自分たちがいないと盛り上がらないコミュニティにはしたくない」という想いが共通してあったこと。
 
役割があることでハウスを盛り上げたりルールを伝えやすくなったりがしやすい一面もあるけれど、その役割に縛られすぎてしまうと、本来の自分自身がわからなくなってしまうことがあること。役割は時にやりがいになるしコミュニティで大切だけど、「こうするべき」という役割に縛られてしまうのは、ちょっと違う。
 
また、絆家シェアハウスのコミュニティでは、何か問題が起きたときのコミュニケーションのスタートは「あなたにこうして欲しい」ではなく、「私は何ができるのか?」からコミュニティ作りを一緒に考えたいこと。コミュニティ作りの上で、「与える側」と「与えられる側」に分かれるのではなくて、お互い平等な関係性で考えられる、コミュニティには平等制がとても大切であること。

そんなコミュニティマネージャーの声をもらって、もう一度改めて私たちが作りたいコミュニティについて考えました。
 
絆家シェアハウスが作りたいコミュニティは、みんなが居心地よく、自分の家として過ごしてくれることが一番大切。絆家が大切にしたいシェアハウスの価値への共通認識も大切だけど、それと同時に、みんな自身がそれぞれに感じるここでの価値も同じくらい大切にしたい。

誰か決まった人がリーダーシップをとって盛り上げるコミュニティよりも、それぞれの得意を生かしてみんなの「やりたい!」から生まれるみんなが主役のコミュニティの場がいい。特定の人にスポットが当たるコミュニティよりも、より多くのみんなの得意にスポットを当てられるコミュニティを作りたい。

何かをして欲しい。と思う人が多いコミュニティよりも、何かをしてあげたい!と思う気持ちをもつたくさんの人を応援できるコミュニティを作りたい。
共同生活で大切なのは、「このひとがこうしてくれないから、居心地が悪い!」ではなくて「私はみんなのために何ができるんだろう」という、お互いの主体性と小さな思いやりの積み重ねだと思うから。
  
改めて絆家シェアハウスのコミュニティについて考えた時に、こんな答えが生まれました。その答えを出したときに、今まで一本化にしてきたコミュニティマネージャー制度を手放してみようと決まりました。

これからのこと。

コミュニティマネージャー制度は廃止されますが、今まで以上に絆家シェアハウスは入居者のみんなと近い距離で、みんなのハウスのコミュニティが一層みんなにとって居心地の良いものになる、コミュニティ作りのきっかけをたくさんお渡しすることができるシェアハウスでありたいと思ってます。

みんながご飯会を開催するときに後押しできるご飯会ポイント制度や、誰かの「やってみたい!」を応援することができるまなび場講師制度。日常の好きをたくさん見つけてもらえる、ファミリーアンバサダー制度そしてお互いの好きで繋がるハウス内の小さなコミュニティを応援する、部活動制度。

また、絆家ファミリーのやりたい夢や目標をともに応援し合う「夢応援オンラインコミュニティ」。絆家シェアハウスは、みんなの「こんなことをハウスのみんなと一緒にやってみたい!」の声を応援したいので、やりたいと思う人が自由に、ファミリー同士が繋がる一つのきっかけとして利用してもらえたら嬉しいです。 

今後は絆家シェアハウス入居者の方が参加できる、運営者と一緒にコミュニティ作りについて考えたり、各ハウスのコミュニティについてファミリー同士がシェアしあえるコミュニティの場を作る予定です。

シンプルに大切にしたい。ここで暮らすみんなが主役の家作り。

絆家シェアハウスが大切にしたいコミュニティへの想い。
それは今も昔も、何も変わりません。ここで出会うみんなが、人と人との繋がりを通して何かに挑戦したり、居場所になったり、家族のような繋がりを育むことができること。350人の入居者のみんながいたら、350通りの、あなたにとってのシェア生活の価値が、絆家シェアハウスで見つけてもらうことができたなら、とても幸せです。

絆家でのシェア生活が、入居者のみんなが主役で、ますます充実したものとなりますように!そしてこれからも、ますますみんながシェアハウスのコミュニティを自分たちで作ることができるプラットフォームでありたいと思います。

そして、絆家の9年前の創業当時から変わらない想い。「ここにいるから自分のことが好きになれた」「ここでの出会いが今の自分の夢につながった」そんな、みんなの好きを叶えられるきっかけの場所であれるよう、私たちも成長し続けたいと思っています。

【最後に】
柏マニアでは「シェアする暮らしの魅力」を1年間の連載として続けてきました。
もともと、シェアハウスに対して、「テラスハウスみたいな恋愛がある感じ?」「若い人でお金のない人が住むところ?」そんな印象を持っていた方も多いのではないでしょうか。
私たちは、シェアハウスの価値は、それだけではないと思い、ここではありのままの生活や運営の想いを伝えてきました。
「子育てシェアの環境で、親も独身の方も子どもたちも多様な価値観に触れられること」
「コロナだからこそ、“特定多数”の安心できるコミュニティに救われることがあること」
「多国籍多世代100人と暮らす中で、生き方をより自由に再選択できるきっかけになること」

シェアハウスには、ただ家賃を安くして住むだけではない、自分の可能性や未来について改めて考え直すきっかけがあります。そして、その新しい決断を応援してくれる仲間ができます。今回の連載により、そんなシェアハウスのハードの価値以上に、コミュニティによるソフトの魅力が伝わっていれば幸いです。1年間、本当にありがとうございました。


この記事を書いた人

1982年

岐阜生まれ名古屋育ち

絆家シェアハウス

平岡
ひらおか
雅史
まさし
プロフィール

インテリアメーカーに5年勤めた後、独立し、シェアハウスの運営とイベント事業を立ち上げる。

現在は、「第二の家族を作る」をテーマにした体験型コンセプトシェアハウス「絆家(きずなや)」の共同代表として、東京・千葉・大阪・神奈川で全11棟350人規模でシェアハウスを運営。

「まーしー」のニックネームで親しまれ、結婚後も最愛の妻と2歳の息子と、100人のハウスファミリーと一緒に柏の国際交流型家族シェアハウス「#HASH196」で暮らす。

おじいちゃんおばあちゃんになってもシェアハウスで暮らし続けたいという大のシェアハウス好き。

※毎日のシェアハウスの暮らしをインスタで発信中!

参考サイト

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