2020年4月から、小学校でプログラミング教育が始まります。皆さんはプログラミングという言葉を聞いたことがありますか?プログラミングとは、コンピュータにわかる言葉(=プログラミング言語)で指示をすることです。みなさんが普段お仕事で使っているコンピュータやスマートフォン、ゲーム機などは、すべてプログラミングされ作られています。現在の私たちの生活にはコンピュータが溢れています。自動改札機や自動ドア、自動販売機などはすべてコンピュータ制御されています。駅前にあるディスプレイやエレベータの動きなども、プログラミングされているのです。そういった時代背景もあり、子どもたちは学校でプログラミングを学ぶことになりました。
実は、柏市では2017年度から市内にある42校すべての小学校でプログラミング教育を先行実施しています。すべての学校が実施した例は全国でも珍しく、中には柏市のことを「プログラミング教育の聖地」などと言うメディアもあったほどです。
更に遡ること4年前。2013年5月5日に、私はアミュゼ柏で子どもたちにプログラミングを教える団体「CoderDojo(コーダ道場) Kashiwa」を友人とともに立ち上げました。CoderDojo はもともとアイルランドから始まったムーブメントで、現在では世界110カ国・2000箇所に、国内では205箇所以上の CoderDojo が日々活動しています。
柏市には現在4つ(柏、柏の葉、南柏、柏沼南)の CoderDojo があり、毎週末市内のどこかで子どもたちが集まってプログラミングを学んでいます。子どもたちの参加は完全に無料で、運営はボランティアベースで行われています。
CoderDojo は学校や塾のように、学ぶカリキュラムが決まっているわけではありません。私たちは子どもたちの自発的に学ぶ姿勢を大切にしており、彼らがやりたいこと・作りたいものを一緒に考えていきます。したがって、私たちは教えてのことを先生(Teacher)とは呼ばず、メンター(Mentor)と呼んでいます。
大切なのは、創造性
プログラミングというと、ドラマや映画に出てくるハッカーを思い浮かべる方もいらっしゃるでしょう。暗い部屋で小さな文字を打っている姿が象徴的ですが、子どもたちがやるプログラミングはそのようなものではありません。
これは、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボが開発した Scratch という教育用プログラミングツールです。Scratchは全世界で最も使われている教育用のプログラミングツールの1つで、柏市の小学校でも使われています。
Scratchではブロックを組み合わせてプログラムを作っていきます。子どもたちはScratchを使ってゲームやアニメーション、アート作品やものがたりを自由に創造していきます。
CoderDojo Kashiwa では、子どもたちがコンピュータなどのデジタルデバイスを使って創造性を最大限発揮できるような取り組みを続けています。
いかがでしたでしょうか。学校でプログラミングを体験して、もっとやってみたいと思った子はぜひ CoderDojo Kashiwa にいらしてください!
最近の情勢に伴い、私たちの活動もオンラインに移行して続けています。最新情報は https://coderdojo-kashiwa.com や Twitter, Facebook などで配信していますので、ご興味あるかたはぜひチェックしてみてください!
最後に今後の連載についてご紹介させていただきます。今回から1年間かけて CoderDojo Kashiwa の関係者が、それぞれの視点から見た CoderDojo Kashiwa について書いていく予定です。小学生から大人まで、いろいろな背景を持ったおもしろい人が集まっています。
それでは、次回またお会いしましょう!