昨今の情勢に伴い、CoderDojo Kashiwa も2月から現在に至るまでオンラインで開催という形をとっています。最近では少しずつ新しい生活様式のもとイベントが再開していますが、不特定多数の人たちが、そして何より子どもたちを感染のリスクに晒すことはできません。
今回の記事では、オンライン開催に伴い CoderDojo Kashiwa が取り組んだことをご紹介します。皆さんのお役に立てれば幸いです。
2月下旬、国内でも徐々にCOVID-19の感染が拡大している最中、国内の CoderDojo コミュニティでも今後の開催をどうしていくべきかについて議論されていました。私は早い段階からオンラインでの開催を模索すべきだと思っていましたが、問題はそれをいつ判断するか、ということでした。いたずらに危険を煽るようなことはしたくないが、遅いと取り返しがつかないことになってしまう。CoderDojo Kashiwa 始まって以来の大きな判断を迫られました。
そんなとき、愛知県にある CoderDojo が独自の判断基準を公開しました。CoderDojoには自分たちが作ったものや情報を積極的に共有していく文化があります。このような非常時において適切な情報が共有されていくことはとても助かります。柏も早速共有された判断基準をもとに、ホームページで実施基準について公開しました。
3月4日、市内の小学校が全面休校になることが発表されました。急に決まった休校によって突然3学期が終わることになり、子どもたちは不安に感じているのではないか。私たちが今できることは、オンラインで子どもたちの居場所を作ってあげることではないか。そのような議論から、 “Real OnlineDojo Project” と銘打って平日の日中にオンラインでの CoderDojo 開催を決めました。
https://coderdojo-kashiwa.com/newsData.php?id=10
普段は学校で過ごしている時間帯に、親が仕事で1人で家にいる子どもたちに必要なものはオンラインでの居場所です。Real OnlineDojo Project はプログラミングをしても勉強をしてもいいから、とにかくオンラインでつながることを目標に、平日に何度か開催していきました。急なお知らせにも関わらず、多くの子どもたちが参加してくれ期待以上の盛り上がりを見せました。
4月に入り少しずつ現状に慣れ始めてきたため、Real OnlineDojo Projectは一旦終了し、その代わり毎週末に通常の CoderDojo をオンラインで行うようになりました。市内には4つのCoderDojo がありますが、それぞれの道場がオンラインで開催するようになったため、場所は自宅ですがすべて参加すれば毎月5回も参加することができるようになりました。
中には5回すべてに参加してくれる子もいて、私たちの活動の価値を改めて考えさせられるきっかけになりました。
オンラインでの CoderDojo でもやることは基本的にオフラインのときと変わりません。私たち大人は、子どもたちがやりたいと思ったことを実現するためによき理解者として接します。もちろんコミュニケーションの制約はありますが、制約と思っているのは実は大人のほうなのかもしれません。オンラインであろうとオフラインであろうと、子どもたちの作りたいという想いに敵うものはありません。
私たちの活動ミッションは「市内のどこに住んでいてもプログラミングを学べる場所を提供する」ことです。COVID-19によって図らずしもミッションを達成してしまったのかもしれません。もっと言えば、柏市内に限らず、地球全体から参加することができるのです。
そんな中で、子どもたちが CoderDojo Kashiwa で学びたいと思ってもらえるようにするためにはどうすればよいか。
日々模索しながら活動を続けています。